【手順書作成完全ガイド】初心者でも簡単にできる基本ステップから見やすくするコツ、失敗する理由
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「業務が属人化していて困っている…」 「新人に仕事を教えるのに時間がかかりすぎる…」 「手順書を作成したほうがいいということはわかっているけれど、なかなか取り組めていない」といった悩みを抱えていませんか。
この記事では、初心者でも簡単にできる手順書の作り方を徹底解説します。
手順書の基本から、見やすくするコツ、さらにはExcelやWordを使った作成テクニックまで、業務を劇的に改善する方法を紹介します。
手順書作成でよくある失敗とその対策も解説するので、「手順書を作ったけど、全然役に立たない…」といったお悩みも解決したい方はぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- 手順書の作成方法と見やすくするコツ
- 手順書作成で失敗する理由とその対策
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手順書とは?なぜ必要?マニュアルとの違い
手順書とは、特定の業務や作業を効率的に、かつ正確に進めるための重要なツールです。
ここでは、
- 手順書の定義と目的
- マニュアルとの違い
について解説します。
手順書の定義と目的
手順書とは、特定のタスクや業務を遂行するために必要なステップを、順番に記述したドキュメントのことです。その主な目的は以下の通りです。
業務の標準化
誰が作業を行っても、一定の品質を保てるようにする
効率化
作業時間を短縮し、無駄を省く
教育コストの削減
新人教育や異動時の引継ぎをスムーズにする
品質向上
ミスの削減、品質の安定化に貢献する
手順書は、業務の属人化を防ぎ、組織全体の業務効率化にもつながります。
例えば、新しいソフトウェアの導入手順、顧客対応のフロー、経費精算の方法など、手順書はさまざまな業務で活用できます。
マニュアルとの違いは?
手順書とよく似た言葉にマニュアルがあります。どちらも業務に関する情報をまとめたものですが、その目的、役割、内容には違いがあります。
項目
手順書
マニュアル
目的
特定のタスクの実行方法を明確に示す
製品やサービスの全体像を包括的に説明する
役割
作業の効率化、標準化
知識の提供、理解の促進
内容
具体的なステップ、操作方法
機能概要、トラブルシューティング、FAQ
対象読者
特定のタスクを行う担当者
製品やサービスを利用する全ての人
手順書は、特定のタスクをどのように実行するかを具体的に示すものに対し、マニュアルは、製品やサービスについて何ができるか、どのように使うかといった情報を網羅的に提供します。
コーヒーメーカーの使い方を例にとると、手順書はコーヒー豆をセットする、水をタンクに入れる、電源を入れるといった具体的な操作手順をステップごとに説明します。
一方、マニュアルは、コーヒーメーカーの各部の名称、機能、安全上の注意、メンテナンス方法など、より広範な情報を提供します。
手順書は、特定の業務をスムーズに進めるための道案内、マニュアルは、製品やサービスを理解するための取扱説明書と考えると分かりやすいでしょう。
手順書を作るメリット
手順書を作成することで、企業はさまざまな恩恵を受けることができます。
ここでは、代表的な以下の3つのメリットについて解説します。
- 業務効率化
- 品質向上
- 教育コスト削減
業務効率化
手順書は、業務の標準化を促進し、作業時間を短縮する効果があります。
手順が明確になることで従業員は迷うことなく作業を進められ、無駄な時間や試行錯誤を削減できます。また、担当者による作業品質のばらつきを抑え、安定した業務遂行を実現します。
結果として、企業全体の生産性向上につながります。
品質向上
手順書は、作業品質の均質化に貢献します。
手順書に沿って作業を進めれば、誰が作業を行っても一定水準以上の品質を保てます。
特に、複雑な作業や品質が重要な業務では、手順書の存在が不可欠です。また、手順書、品質管理の基礎となり、改善活動にも役立ちます。
教育コスト削減
手順書は、新人教育や異動時の引継ぎにかかる時間とコストを大幅に削減します。
手順書があれば教育担当者の負担を軽減し、新人は自分のペースで学習を進められます。また、手順書は、OJTの質を向上させ、教育期間の短縮にも貢献します。
さらに、手順書は、ベテラン従業員の知識やノウハウを共有し、組織全体のスキルアップにも貢献します。
メリット
詳細
業務効率化
作業時間の短縮、担当者による品質のばらつきを抑制、生産性向上
品質向上
作業品質の均質化、品質管理の基礎、改善活動への貢献
教育コスト削減
新人教育・引継ぎの効率化、OJTの質向上、組織全体のスキルアップ
手順書がないことによるデメリット
手順書がない場合、業務の属人化、品質のばらつき、教育コストの増大など、さまざまなデメリットが生じます。これらのデメリットは、企業の成長を阻害する要因となりかねません。
ここでは、手順書がないことによって発生する具体的なデメリットについて以下の5つを解説します。
- 業務の属人化
- 品質のばらつき
- 教育コストの増大
- 業務効率の低下
- ナレッジの蓄積不足
業務の属人化
手順書がないと、特定の担当者しか業務内容を理解していない状態になりがちです。
担当者が不在の場合、業務が滞ってしまう、または対応できる人がいなくなり、顧客に迷惑をかける可能性があります。
品質のばらつき
手順が標準化されていないため、担当者によって業務の品質にばらつきが生じます。
これにより、顧客満足度の低下や、手戻りの増加につながる可能性があります。
教育コストの増大
新入社員や異動者への教育が、OJTに偏りがちになり、教育担当者の負担が増加します。
また、教育内容が担当者によって異なり、教育の質が安定しないという問題も発生します。
業務効率の低下
手順が明確でないため、担当者が自己流で業務を進めてしまい、非効率な作業が発生する可能性があります。
また、疑問点が発生した場合、都度確認が必要となり業務が中断されることもあります。
ナレッジの蓄積不足
業務に関する知識やノウハウが、組織全体で共有されず、個人の経験に留まってしまいます。これにより、組織としての成長が阻害される可能性があります。
これらのデメリットを解消するためには、手順書を作成し、業務を標準化することが重要です。手順書を作成すれば誰でも一定の品質で業務を遂行できるようになり、業務効率の向上、品質の安定化、教育コストの削減につながります。
【初心者向け】誰でも簡単!手順書作成の基本ステップ
手順書を作成するにあたって、何から始めれば良いか迷ってしまう方もいるかもしれません。
ここでは、初心者でも迷わずに手順書を作成できるよう、基本的な8つのステップを解説します。各ステップを順番に進めることで、質の高い手順書を作成できるので参考にしてみてください。
- 手順書の目的と範囲を明確にする
- ターゲット読者を設定する
- 必要な情報を収集する
- 構成を考え、目次を作る
- 実際に手順を記述する
- 図や画像を活用して視覚的にわかりやすくする
- レビューと修正を繰り返す
- 公開と定期的な見直し
ステップ1:手順書の目的と範囲を明確にする
まず、何のために手順書を作成するのか、目的を明確にしましょう。
例えば、新入社員の早期戦力化、業務の標準化、品質の安定化など、具体的な目的を設定します。
次に、手順書で扱う業務範囲を明確にします。範囲が広すぎると情報が散漫になり、範囲が狭すぎると実用性に欠けるため、適切な範囲の設定が重要です。
どの業務を対象とするのか、どこまで詳しく記述するのかを具体的に決定しましょう。
ステップ2:ターゲット読者を設定する
手順書は誰のために書くのか、ターゲット読者を明確に設定しましょう。ターゲット読者の知識レベルや経験を考慮すれば、より分かりやすい手順書を作成できます。
例えば、新入社員向けの手順書であれば、専門用語を避け基礎的な内容から丁寧に解説する必要があります。
一方、経験豊富な社員向けの手順書であれば、より詳細な情報や応用的な内容を記述すると良いでしょう。
ターゲット読者のニーズを把握し、最適な手順書を作成しましょう。
ステップ3:必要な情報を収集する
手順書を作成するために必要な情報を収集します。業務に関する資料やマニュアル、担当者へのヒアリングなど、あらゆる情報源を活用しましょう。
情報が不足していると、手順の抜け漏れや誤りが生じる可能性があります。必要な情報を網羅的に収集し、正確な手順書を作成することが重要です。
既存のマニュアルや過去の事例なども参考になります。
ステップ4:構成を考え、目次を作る
収集した情報を整理し、手順書の構成を考えます。目次を作成し、各章で扱う内容を明確にして、手順書全体の見通しを向上させます。
例えば、準備・操作・トラブルシューティングなど、業務の流れに沿った目次にすると分かりやすくなります。
目次のタイトルは、内容を簡潔に表すものにしましょう。目次は、読者が必要な情報を検索するのに役立ちます。
ステップ5:実際に手順を記述する
構成に基づいて、実際に手順を記述します。
手順は、誰が読んでも理解できるように、具体的かつ明確に記述することが重要です。あいまいな表現や専門用語は避け、分かりやすい言葉で記述しましょう。
各手順には、必要な操作や注意点などを記載します。手順の順番は、業務の流れに沿って記述し、抜け漏れがないように注意してください。
必要に応じて、補足説明や参考情報を追加すると、より分かりやすくなります。
ステップ6:図や画像を活用して視覚的にわかりやすくする
図や画像を活用して、手順書を視覚的に分かりやすくしましょう。
特に、複雑な操作や設定手順などは、図や画像を用いることでより理解しやすくなるため、画面キャプチャや操作手順を図解するなど、効果的なビジュアル要素を取り入れてください。
図や画像には、説明文を添えて、さらに理解を深めます。ただし、図や画像を多用しすぎるとかえって見づらくなるため、適切なバランスを心がけます。
ステップ7:レビューと修正を繰り返す
手順書が完成したら、必ずレビューを行います。
第三者に手順書を読んでもらい、分かりにくい点や改善点などを指摘してもらうことが重要です。レビューの結果に基づいて、手順書を修正し、より分かりやすく、正確なものにしていきます。レビューと修正を繰り返し、手順書の質を高めます。
可能であれば、実際に業務を行う人に手順書を使ってもらい、フィードバックを得ると良いでしょう。
ステップ8:公開と定期的な見直し
レビューと修正を終えた手順書を公開します。手順書は、関係者全員がアクセスできる場所に保管し、いつでも参照できるようにしてください。
また、手順書は一度作成したら終わりではありません。業務内容やシステム変更などに応じて定期的に見直しを行い、最新の状態に保つことが重要です。
手順書の更新履歴を記録し変更内容を明確にすれば、読者は常に最新の情報を得られます。
見やすい手順書を作成するコツ
手順書は、誰が見ても理解しやすく、スムーズに業務を進められるように作成しましょう。ここでは、見やすい手順書を作成するための具体的なコツを6つご紹介します。
- フォントと文字サイズの選び方:可読性を高める
- 行間と余白の調整:読みやすさを意識する
- 配色と装飾:視覚的なメリハリをつける
- 画像や図の配置:手順との関連性を意識する
- 箇条書きや番号付けの活用:情報を整理する
- 統一感のあるデザイン:見やすさを向上させる
フォントと文字サイズの選び方:可読性を高める
手順書の可読性を高めるためには、フォントと文字サイズの選択が重要です。読みやすいフォントを選び適切な文字サイズを設定すれば、内容が格段に理解しやすくなります。
フォントの種類
ゴシック体や明朝体など、さまざまなフォントがありますが、手順書にはゴシック体(例:メイリオ、游ゴシック)がおすすめです。ゴシック体は文字が太く、視認性が高いため、長文でも目が疲れにくいというメリットがあります。
文字サイズ
本文の文字サイズは、10.5pt~12pt程度が一般的です。見出しは本文よりも大きくすることで、階層構造を明確にできます。
強調
重要な箇所は、太字や色を変えることで強調しましょう。ただし、色を使いすぎるとかえって見づらくなるため、使用する色は2~3色に絞るのがおすすめです。
行間と余白の調整:読みやすさを意識する
文字サイズと同様に、行間と余白も読みやすさに大きく影響します。適切な行間と余白を設定すれば、圧迫感を軽減し内容がスムーズに頭に入ってくるようになります。
行間
行間は、1.5倍~2倍程度がおすすめです。行間を広く取ると、視線がスムーズに移動し、読みやすさが向上します。
余白
文書の周囲には、適切な余白を設けましょう。余白がないと、文字が詰まって見え、読みにくくなってしまいます。上下左右に20mm程度の余白を設けると、見やすいレイアウトになります。
配色と装飾:視覚的なメリハリをつける
手順書全体に視覚的なメリハリをつけると、重要な情報が埋もれるのを防ぎ、読者の注意を引きつけられます。ただし、過度な装飾は逆効果になることもあるため、バランスを意識しましょう。
配色
基本的には、背景色を白、文字色を黒に設定するのが最も見やすい組み合わせです。強調したい部分には、アクセントカラーを使用すると効果的です。
装飾
罫線や図形などを活用して、情報を区切ったり、強調したりすることができます。ただし、装飾を多用すると、かえって見づらくなるため、必要最小限に留めましょう。
画像や図の配置:手順との関連性を意識する
画像や図は、手順書を視覚的にわかりやすくするための強力なツールです。手順と関連性の高い画像や図を適切に配置して、読者の理解を深めましょう。
画像の選択
手順を説明する上で重要な画像を選びましょう。スクリーンショットだけでなく、イラストや図解なども効果的です。
画像の配置
画像は、説明する手順のすぐ近くに配置しましょう。画像と手順が離れていると、読者は混乱してしまう可能性があります。
画像の注釈
画像には、簡単な注釈を付けると、さらに理解が深まります。注釈は、画像の下に短い文章で記載するのが一般的です。
箇条書きや番号付けの活用:情報を整理する
箇条書きや番号付けは、情報を整理し構造化するために非常に有効な手段です。手順をステップごとに区切ったり、重要なポイントをまとめたりする際に活用しましょう。
箇条書き
複数の項目を並列に説明する場合に便利です。各項目の先頭に記号(●、■、◆など)を付けることで、視覚的に区別することができます。
番号付け
手順を順番に説明する場合に最適です。各手順の先頭に番号(1、2、3など)を付けることで、手順の順序を明確にすることができます。
統一感のあるデザイン:見やすさを向上させる
手順書全体に統一感のあるデザインを採用すると、プロフェッショナルな印象を与え、見やすさを向上させられます。フォント、文字サイズ、配色、余白などを統一し、一貫性のあるデザインを心がけましょう。
テンプレートの活用
デザインの知識がない場合は、テンプレートを活用するのがおすすめです。多くのソフトウェアで、手順書作成に役立つテンプレートが提供されています。
カラースキームの統一
使用する色数を限定し、カラースキームを統一することで、まとまりのあるデザインにすることができます。
スタイルの適用
Wordなどの文書作成ソフトには、スタイルという機能があります。スタイルを活用することで、見出しや本文のフォント、文字サイズ、行間などを一括で設定できます。
これらのコツを参考に、見やすく、わかりやすい手順書を作成し、業務効率化を実現しましょう。
Excelで簡単にできる手順書の作成テクニック
Excelは、表計算ソフトとしてだけでなく、手順書作成にも非常に有効なツールです。多くの企業で導入されており、基本的な操作スキルを持っている人も多いため、導入のハードルが低いのが特徴です。
ここでは、Excelを活用した手順書作成のテクニックについて以下の3つを解説します。
- Excelテンプレートの紹介
- Excelで手順書を作成する際のポイント
- Excelの便利な機能:入力規則、条件付き書式、セル
Excelテンプレートの紹介
Excelで手順書を作成する際に便利なのがテンプレートです。テンプレートを利用すれば、レイアウトや構成を考える手間を省き、効率的に作成できます。
インターネット上には、無料で使用できるさまざまな手順書テンプレートが公開されています。例えば、作業手順をリスト形式で記載できるテンプレートや、チェックポイントや写真などを挿入できるテンプレートなどがあります。
おすすめのサイトは以下の通りです。
使用したいテンプレートをダウンロードしたら、自社の業務に合わせてカスタマイズして使いましょう。
Excelで手順書を作成する際のポイント
Excelの強みは、シートや関数、表計算、グラフといった機能を活用できる点です。これらの機能を効果的に使用すると手順書をより分かりやすく、正確に作成することができます。
シート
1過程につき1Sheetを使いましょう。1つの作業工程を1つのシートにまとめることで、手順書全体を整理しやすくなります。
関数
IF関数やVLOOKUP関数などを使用することで、条件分岐や参照を自動化できます。例えば、特定の条件を満たした場合に、次の手順を表示させるといった使い方が可能です。
表計算
数値を扱う手順がある場合、表計算機能を使用することで、計算ミスを防ぎ、正確な手順を示せます。
グラフ
グラフ機能を使用することで、データの変化や傾向を視覚的に分かりやすく表現できます。
Excelの便利な機能:入力規則、条件付き書式、セル
Excelには、手順書作成に役立つ便利な機能が数多く搭載されています。
ここでは、特におすすめの機能を紹介します。
入力規則
入力規則を設定することで、入力ミスを防ぎ、データの整合性を保つことができます。例えば、プルダウンリストから選択肢を選ぶように設定することで、入力の手間を省き、誤入力を減らせます。
条件付き書式
条件付き書式を使用すると、特定の条件を満たすセルを自動的に強調表示できます。例えば、同じ作業のセルを同じ色にすると視覚的に見やすくできます。
セル
説明文はセル内に記入することが重要です。セル内に説明文を書くと、その情報が検索の対象となり、利用者が必要な情報を迅速に見つけられます。
Excelは機能を組み合わせることで単なる表計算ソフトから、強力な手順書作成ツールへと進化します。ぜひ、これらのテクニックを駆使して、分かりやすく、効果的な手順書を作成してください。
機能
説明
活用例
関数
IF, VLOOKUPなど
条件によって表示する手順を変える
表計算
四則演算、SUMなど
数値データを含む手順の計算を自動化
入力規則
リスト選択、日付制限など
入力ミスを防止し、データ整合性を維持
条件付き書式
色分け、アイコン設定など
完了タスクのハイライト、期限切れタスクの警告
セル
説明文など
情報の検索対象
Word・PowerPointでもOK!用途別おすすめ手順書作成ツール
手順書は、必ずしも専用のツールを使わなければ作成できないものではありません。WordやPowerPointといった、普段使い慣れているソフトでも十分に作成可能です。
ここでは、Word・PowerPointの活用法、そして用途別におすすめのツールを紹介します。
- Word・PowerPointのメリットと活用法
- 用途別おすすめツール:動画マニュアル作成ツール、画面キャプチャツール
Word・PowerPointのメリットと活用法
WordやPowerPointには、さまざまなデザインのテンプレートが用意されています。テンプレートを活用すればデザインの知識がなくても、見栄えの良い手順書を簡単に作成できます。
Word
メリット
文章作成に特化しているため、詳細な説明や注釈を加えやすい。豊富なテンプレートが用意されており、ビジネス文書としての体裁を整えやすい。
活用法
Wordのテンプレートを活用し、箇条書きや表組みを効果的に使用することで、情報を整理しやすく、読みやすい手順書を作成できる。また、図や画像の挿入も簡単に行えるため、視覚的な情報を加えることも可能。
PowerPoint
メリット
図やイラストを多用した、視覚的に訴える資料作成に向いています。アニメーション機能などを活用することで、動きのある手順書を作成することも可能です。
活用法
PowerPointのテンプレートを活用し、図解やスクリーンショットを多用することで、視覚的にわかりやすい手順書を作成できます。操作手順をアニメーションで表現したり、動画を埋め込んだりすることも可能です。
どちらのソフトも基本的な操作は共通しているため、普段使い慣れている方を選択すると良いでしょう。また、それぞれのメリットを活かして、用途に合わせた使い分けもおすすめです。
用途別おすすめツール:動画マニュアル作成ツール、画面キャプチャツール
より専門的な手順書を作成したい場合は、専用のツールの活用が有効です。ここでは、動画マニュアル作成ツールと画面キャプチャツールについて紹介します。
動画マニュアル作成ツール
特徴
PC画面の録画やWebカメラの映像を組み合わせて、動画マニュアルや手順書を簡単に作成できるツールです。音声解説や字幕を追加したり、編集機能で不要な部分をカットしたりすることも可能です。
メリット
実際に操作している様子を動画で見せることで、より理解しやすいマニュアルや手順書を作成できます。特に、ソフトウェアの操作手順や、複雑な作業手順の説明に効果的です。
おすすめツール
Camtasia
高機能な編集機能が充実しており、プロレベルの動画マニュアルや手順書を作成できます。
Loom
手軽に画面録画と共有ができ、チーム内での情報共有に便利です。
画面キャプチャツール
特徴
PC画面のスクリーンショットを簡単に撮影できるツールです。画面全体だけでなく、特定のウィンドウや範囲を選択してキャプチャすることも可能です。
メリット
ソフトウェアの操作手順や、Webサイトの説明など、静止画で手順を説明する場合に便利です。キャプチャした画像に、注釈や矢印などを加えることで、よりわかりやすく説明できます。
おすすめツール
Snagit
高機能な画像編集機能を搭載しており、キャプチャした画像を自由に加工できます。
Gyazo
シンプルな操作で素早くスクリーンショットを共有できます。
手順書作成で失敗する理由と対策
手順書は、業務効率化や品質向上に不可欠なツールですが、作成方法を間違えるとかえって混乱を招き、役に立たないものになってしまうことがあります。
ここでは、手順書作成でよくある失敗例とその対策について以下の5つを解説します。
- 専門用語の多用:わかりやすい言葉で言い換える
- 情報不足:必要な情報を網羅する
- 手順の曖昧さ:具体的な指示を心がける
- 更新の遅れ:定期的な見直しを行う
- レビュー不足:第三者からのフィードバックを得る
専門用語の多用:わかりやすい言葉で言い換える
手順書を読むのは、必ずしもその業務に精通した人だけではありません。
特に、新入社員や異動してきたばかりの人が読むことを想定する場合、専門用語を多用すると、内容が理解できず手順書としての役割を果たせなくなってしまいます。
対策:
- 専門用語を使う場合は、必ず注釈を付けるか、用語集を作成する。
- できる限り、平易な言葉で言い換える。
- 具体的な例を挙げて説明する。
例えば、「〇〇APIを使用してデータを取得する」という記述を、「〇〇というシステムを使って、必要な情報を集める」のように、誰にでもわかる言葉に置き換えることが重要です。
情報不足:必要な情報を網羅する
手順書に記載されている情報が不足していると、読者は手順を正しく実行できません。
特に、判断に迷うような箇所や、注意すべき点などが記載されていないと、誤った手順で作業を進めてしまう可能性があります。
対策:
- 手順書を作成する前に、必要な情報を洗い出す。
- 手順を一つ一つ細かく記述する。
- 判断基準や注意点などを明確に記載する。
- 実際に手順を試しながら、不足している情報がないか確認する。
「〇〇ボタンをクリックする」だけでなく、「〇〇ボタンをクリックすると、△△という画面が表示される。△△画面で□□を選択し、確認ボタンをクリックする」のように、詳細な情報を記述すれば、読者は迷うことなく手順を進められます。
手順の曖昧さ:具体的な指示を心がける
手順の記述が曖昧だと、読者はどのように行動すれば良いのか判断できず、誤った解釈をしてしまう可能性があります。
例えば、「適宜調整する」「状況に応じて判断する」といった曖昧な表現は、具体的な指示とは言えません。
対策:
- 具体的な指示を心がける。
- 数値や具体的な例を用いて説明する。
- 曖昧な表現は避け、明確な言葉を使う。
「適宜調整する」ではなく、「〇〇の値を±5%の範囲で調整する」のように、具体的な範囲や数値を提示することで、読者は適切な判断ができます。
更新の遅れ:定期的な見直しを行う
業務内容や使用するシステムは、常に変化する可能性があります。
手順書の内容が古いままだと、読者は誤った情報に基づいて作業を進めてしまい、トラブルの原因となります。
対策:
- 定期的に手順書を見直し、最新の情報に更新する。
- 更新履歴を記録し、変更箇所を明確にする。
- 手順書の更新担当者を決めておく。
- 手順書を利用する人からのフィードバックを収集し、改善に役立てる。
例えば、半年に一度、手順書の内容を見直し、変更点があれば速やかに修正するようにしましょう。
また、更新日を明記しておけば、読者は手順書が最新の情報に基づいているかどうかを判断できます。
レビュー不足:第三者からのフィードバックを得る
作成者だけで手順書をチェックしていると、どうしても主観的な視点になりがちで、客観的な問題点を見落としてしまうことがあります。第三者からのフィードバックを得ることで、手順書の改善点を見つけられます。
対策:
- 作成者以外の第三者にレビューを依頼する。
- レビュー担当者には、手順書を読む目的やターゲット読者を明確に伝える。
- レビュー担当者からのフィードバックを真摯に受け止め、改善に役立てる。
レビューを依頼する際には、実際に手順書を使って作業をしてもらい、不明な点や改善点などを具体的に指摘してもらうと効果的です。
レビューと修正を繰り返すことで、より分かりやすく、実用的な手順書へとブラッシュアップできます。
手順書作成は業務効率化の第一歩!
手順書は、業務効率化、品質向上、教育コスト削減に不可欠なツールであり、その作成は企業全体の成長につながります。
手順書作成で失敗しないためには、専門用語の多用を避け、情報不足、手順の曖昧さ、更新の遅れ、レビュー不足といった点に注意し、対策を講じることが重要です。
手順書作成は、一見地道な作業に見えますが、業務効率化の第一歩であり、その効果は計り知れません。この記事を参考に、ぜひ手順書作成に取り組んでみてください。
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