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名寄せ作業でデータを整理・統合!メリット・デメリットと役立つツール5選

その他業務

名寄せ作業は、重複している顧客データや誤った情報を統合・整理し、顧客情報を正確に管理するための作業です。データの解消や誤りを修正することで、営業やマーケティングの質が向上し、効率的に施策を実施できます。

名寄せツールの導入により、煩雑な作業を自動化し、業務負担を軽減できるため、より正確な顧客データの素早い作成が可能です。

名寄せ作業の必要性やメリット・デメリット、注意点を解説し、名寄せ作業に便利なツールを紹介します。 

この記事でわかること
  • 名寄せ作業の必要性と注意点
  • 名寄せ作業に役立つツール
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名寄せとは顧客情報を整理・統合する手法

名寄せとは、個人名や商号、連絡先である住所や電話番号などをもとに重複する顧客データを整理・統合する手法です。名寄せを行うことで、顧客のデータ重複や入力ミスを削減できます。

商品やサービスの利用、問い合わせ対応、購入プロセス、カスタマーサポート、アフターサービスなど、企業と顧客のあらゆる接点における満足度向上や信頼強化にもつながります。

例えば、同一人物や企業のデータなど重複登録した場合、名寄せ作業でバラツキのある情報を1つに統合し、データ管理の効率化が可能です。

名寄せは、誤った顧客データや古い情報を整理し、企業が施策の精度を高め、信頼性のある分析を行うために重要な作業と言えます。

名寄せ作業の必要性とは

名寄せ作業の必要性は、主に以下2つが挙げられます。

  • 顧客データ管理における正確性を保持するため
  • 顧客に対する戦略的アプローチの実現のため

データの重複や不整合を排除すればコスト削減が期待できるため、それぞれについて詳しく説明します。

顧客データ管理における正確性を保持するため

重複した営業活動が続くと、顧客企業から不信感を抱かれ、顧客離れにつながるリスクがあります。このような事態を防ぐため、統合前の名寄せ作業は不可欠です。

例えば、企業の合併など統合前に管理していた顧客企業へすでに営業活動を行っていた場合、名寄せ作業をしなければ同じ企業に何度もアプローチする可能性があります。

名寄せ作業を行うことで重複した電話番号や住所を整理でき、最新のデータの維持が可能です。

表記が異なる同一企業を別の会社として認識するミスを防ぎ、データ品質の向上を図ることで、顧客へのアプローチの正確性を保持します。

顧客に対する戦略的アプローチの実現のため

名寄せ作業は、顧客情報を整理・統合できるため、営業やマーケティング活動のより効果的な対応が可能になります。顧客の進行状況やコンタクト履歴が明確になり、最適なタイミングでアプローチができるので、契約率や顧客満足度の向上も期待できます。

営業支援システムのSFAや、マーケティングの自動化及び効率化システムのMAなどツールを活用することで、名寄せ作業の効果が発揮され、より効率的に営業活動を進めることができるでしょう。

名寄せ作業の実施は、顧客データに基づいた正確な分析が可能となり、コスト削減や売上効率の向上といった付加価値も得られます。

名寄せ作業の3つのメリット

名寄せ作業のメリットには、以下3つが挙げられます。

  • 具体的な施策が立てられる
  • データ分析による受注までの流れの効率化ができる
  • コスト削減が期待できる

それぞれ詳しく説明します。

1. 具体的な施策が立てられる

名寄せ作業を活用すれば、重複データを排除した正確な情報をもとに、営業やマーケティングの施策を効率的に立てられるため業務の効率化につながります。

ECや実店舗など、異なるチャネルで得られた顧客情報を統合することでより一貫性のある顧客対応が可能です。複数の販売経路がある場合、名寄せ作業を実施していれば、同じ顧客を別の顧客として扱うミスを防ぎ、最適な施策を検討できます。

住所や電話番号などでデータを整理し、顧客の詳細な情報をもとに具体的なアプローチや施策が立てられる点もメリットです。

2. データ分析による受注までの流れが効率化できる

名寄せ作業の実施により、正確なデータ分析が可能になり受注までの流れを効率化できます。これにより、コスト削減や業務の効率化といったメリットが得られます。

また、企業内に蓄積された顧客データを整理・統合することで、営業やマーケティングなど異なる部門で活用するデータの一貫性の確保が可能です。分散していた顧客データを統合すれば、部門を横断したデータ活用が可能となり、より効率的な施策展開が実現できるでしょう。

3. コスト削減が期待できる

名寄せ作業を通じて、営業部門やマーケティング部門で共有できる統一されたデータが整えば、重複業務や無駄なリソースが抑えられ、業務全体のコスト削減につながります。

顧客データの正確性が向上することで、同じ顧客に重複して連絡するミスが減り、効率的な業務遂行が可能です。

また、無駄なマーケティング費用も削減できます。不正確なデータを基にした施策の失敗によるリスクが減り、費用対効果の高い活動が実現します。

名寄せ作業は、SFAやMAなどの導入効果が向上し、これまで手動で行っていた作業の自動化が実現するため、人的コストの大幅な減少が期待できます。

名寄せ作業の2つのデメリット

名寄せ作業には以下2つのデメリットもあります。

  • 処理機能の限界から略称名に対応できない
  • ツールによっては自社向けにカスタマイズできない

リスクを回避しながら、より効果的な名寄せシステムの選定と運用ができるため、それぞれ詳しく説明します。

1. 処理機能の限界から略称名に対応できない

名寄せ作業は、略称やニックネームに対応できないことが多いため、すべての顧客データを正確に統合することは困難です。

特に、無料の簡易ツールは、略称名や異なる表記方法に対応しきれず、名寄せ作業の正確性が損なわれます。

細かい条件設定や高度な処理が必要な場合、ツール自体が十分に対応できず、手動調整や補完作業が発生する可能性もあります。

2. 自社向けにカスタマイズできないツールがある

一部の名寄せツールでは、企業の特定ニーズに合わせたカスタマイズが難しいため、既存のテンプレートに依存せざるを得ないことがあります。

高度なカスタマイズが可能なツールも存在しますが、他のソフトウェアやシステムとの連携が必要になるなど、結果的に運用負荷が増加する可能性も否めません。

名寄せツールのカスタマイズ機能が不足していると、特定の業界や部門固有のデータ形式に対応できず、結果的に手作業での補完が必要になるケースもあるでしょう。

自社に合ったツールの選定には、カスタマイズ性を事前に確認し、既存の業務システムとの連携がスムーズに行えるかの確認が重要です。

名寄せ作業4ステップ

名寄せ作業は、以下4ステップで完了できます。

  • 顧客データを把握し必要項目を選定する
  • 名寄せしたいデータを抽出する
  • データクレンジングで修正や削除を実施する
  • データマッチングで複数データをまとめる

名寄せ作業の4ステップを理解すれば、データ品質の向上、業務効率の改善、顧客満足度の向上、コスト削減と売上増加など、総合的な効果を期待できるため、それぞれ詳しく説明します。

1. 顧客データを把握し必要項目を選定する

現状の顧客データを詳細に把握し、名寄せの目的に合わせて必要な項目を選定します。データ項目が多すぎると、後の作業にあるクレンジングや統合に手間がかかってしまいます。そのため、最適なデータ項目を絞り込むことが重要です。

また、施策に役立つデータを把握する必要があり、データの選定方針を明確に定めることで効率的な名寄せが可能になります。目的に合う適切なデータの選定は、後の作業がスムーズに進むだけでなく、正確なデータ活用につながります。

2. 名寄せしたいデータを抽出する

名寄せに必要なデータを各データベースから抽出します。この段階で、データベースごとの項目名や入力形式の違いを把握し、データの不一致がないように確認が必要です。

例えば、同じ顧客情報でも「名前」と「氏名」など、項目名の異なるケースがあります。抽出時には差異を調整し、統一した形式でデータを扱う必要があります。この統一作業が、名寄せ作業の処理精度を高めるポイントです。

3. データクレンジングで修正や削除を実施する

データクレンジングとは、データ分析や活用の精度を大幅に向上させるために、名寄せ作業の中でもっとも重要な作業です。データの重複や表記ゆれを修正し、不正確なデータを削除することで品質を高めます。

「株式会社」と「(株)」や「全角と半角」「旧字体と新字体」など、同じ意味を持つ異なる表記が混在する場合、統一が必要です。特にデータ上では、表記ゆれを同一人物と認識できないため、ここでの統一が正確な名寄せにつながります。

4. データマッチングで複数データをまとめる

クレンジングされたデータを基に、個人や企業などの顧客情報を付き合わせる作業を実施します。重複する情報を1つに集約し、統一IDを付与すれば、一元化した顧客情報管理が可能です。

この作業により異なるデータベース間の情報が統合でき、企業全体で統一されたデータ管理ができます。部署間で一貫した顧客対応が実現し、業務効率化にもつながります。

名寄せ作業が必要な企業や場面

名寄せ作業が必要な企業や場面には、以下が挙げられます。

  • マルチチャネルで製品を販売している企業
  • マルチチャネルで顧客エンゲージメントを高める戦略を行う
  • データの最新化を図り可視化したい企業

名寄せ作業を実施する場面がわかれば、企業はデータ管理の精度を高め、マーケティングや営業活動、リスク管理において戦略的に優位性を獲得できるでしょう。

マルチチャネルで製品を販売している企業

マルチチャンネルで製品を販売している企業は、それぞれのチャンネルで保有するデータの一元化が必要です。

顧客情報が複数に分散すると、魅力を高めるエンゲージメントに対する効果的な施策が実施できないため、マルチチャネル戦略において、顧客情報を統合し、名寄せによって正確な顧客一人ひとりのプロファイルを構築することは、成功に不可欠といえます。

電話やメール、Web広告など、複数の手法を組み合わせたアプローチを効果的に行うために、データの一元化を行いましょう。複数のレコードを1つに統合すれば、正確な顧客情報に基づくアクションができます。

データ整備は、各チャネルの結果を生かした次のアプローチの検討に役立ちます。

マルチチャネルで顧客エンゲージメントを高める戦略を行う

名寄せ作業によるデータ整理で、プライバシーとセキュリティの確保が強化できます。データの重複や不整合の解消で、情報漏洩や不正アクセスのリスク対策が可能です。

名寄せ作業は、不要なデータの削除を行うため、情報管理がシンプルかつ安全に行えます。データの品質の維持には、正確なデータの管理が必要であり、名寄せ作業が有効な手段です。

整理後のデータは、プライバシーの保護に加えて、企業全体の信頼性向上にも役立ちます。

データの最新化を図り可視化したい企業

名寄せ作業は、データの重複や矛盾を解消し、最新のデータに基づいた正確な管理が実現可能です。統一されたデータは可視化しやすく、マーケティングや営業施策の精度の向上が期待できます。

複数部署で統一ルールもなく管理されている顧客データを統合すれば、効率的な業務運用も期待できます。統一されていないフォーマットでも名寄せ作業の実施により、データの表記ゆれや重複防止が可能です。

名寄せ作業を習慣化すれば、常に最新で正確なデータを維持し、企業のデータ活用も最適化できます。

名寄せ作業3つの注意点

名寄せ作業には、知っておくべき3つの注意点があります。

  • 個人情報の保護
  • データクレンジングの徹底
  • 一貫したルール作りによる環境整備

それぞれ詳しく説明します。

1. 個人情報の保護

名寄せ作業を行う際は、個人情報の取り扱いに細心の注意を払い、誤った統合を防止しなければなりません。

例えば、同姓同名の顧客がいる場合、別の顧客宛ての情報を誤って送信するリスクが挙げられます。また、情報漏洩を防ぐためにも、データクレンジングやマッチングの段階で確認が必要です。

名寄せにおける誤りは、大きなトラブルに発展する可能性があるため、最終確認の徹底が求められます。データ管理はプライバシー保護に直結するため、ミスのない確実な処理が必要です。

2. データクレンジングの徹底

データクレンジングの徹底は、名寄せの精度が向上し、重複や誤表記が解消できます。表記揺れや誤字が残っていると、データが正しくマッチングされず、名寄せの効果が得られません。

クレンジング作業を定期的に実施すれば、データの品質を維持し、効率的な管理が可能です。社内で表記揺れや誤表記が発生しやすい部分をルール化し、日頃から正確なデータ入力に努めることが重要です。

正確なクレンジングを実施できなければ、データマッチングが不完全となり、最終的な結果に悪影響を及ぼすため、注意しましょう。。

3. 一貫したルール作りによる環境整備

名寄せ作業をスムーズに行うためには、データの表記やフォーマットに一貫したルールを作る必要があります。顧客名や住所、電話番号などの表記方法を統一すれば、表記揺れや重複防止につながるためです。

ルール作りは全社で実施し、マニュアル化してチーム内で共有すれば、ミスを最小限に抑えられます。定期的にデータの監査とメンテナンスを行い、重複データを削除して最新データとして維持することが重要です。

名寄せ作業に使えるツール5選

名寄せ作業に使える代表的なツールには、以下5つが挙げられます。

  • Excel
  • Data-Master®
  • DataStage
  • FINDFOLIO
  • TRILLIUM

それぞれのツールについて、特徴やコストなどを詳しく説明します。

Excel

引用元:Microsoft

もっとも手軽に利用できるツールであり、多くの企業がすでに名寄せ作業に使用しています。基本的なデータ管理やフィルタリング、重複削除機能の使用で、簡易的な名寄せ作業が可能です。

また、ライセンス購入費は必要であるものの、月額料金はかからないのでコストも抑えられます。専門ツールに比べると限界がありますが、小規模なデータ整理には十分対応できます。

Data-Master®

引用元:NTTデータ バリュー・エンジニア

高度なデータ統合とクレンジングを行うための専門ツールです。データの分析機能や自動化された名寄せ機能があり、大規模なデータの処理に適しています。

初期費用や月額料金は公開されておらず、問い合わせが必要です。企業のカスタマイズニーズに対応でき、特定の業界向けにも利用されている特徴があります。

DataStage

引用元:HITACHI

IBMが提供するデータ統合ツールで、複雑な名寄せ作業に対応しています。多種多様なデータソースからの情報を統合し、大規模なデータクレンジングや変換ができる特徴があります。

主に大企業で使用されており、初期費用や月額料金は問い合わせが必要です。

FINDFOLIO

引用元:株式会社FLUED

リード情報や顧客データの統合に特化したツールです。営業支援のためのデータ統合に優れており、中でも見込み顧客の名寄せ作業に強みを持っています。

SaaSとして提供されており、月額料金で利用できる点が特徴です。

TRILLIUM

引用元:株式会社アグレックス

データクオリティの向上に特化した名寄せツールです。名寄せ作業だけでなく、データの標準化やクレンジングを自動化する機能があります。初期費用や月額料金は問い合わせが必要です。

大規模なデータセットを扱う際に強力なサポートを提供しており、専門性の高い業務に向いている点が特徴です。

名寄せ作業でデータを有効活用しよう

名寄せ作業は、データの正確性を保ち、顧客情報を有効活用するために必要です。データが正確に統合されれば、営業やマーケティングの効率が向上し、効果的な施策を展開できます。

大規模なデータを扱う場合、名寄せツールを導入すれば作業の自動化が可能になり、業務の負担を軽減できます。また、名寄せ作業を適切に行うことで、顧客情報の精度が向上し、データに基づいた正確な分析や意思決定も可能です。

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